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小郡市は、人口約5.9万人で16番目に多く、面積は約45.51km²で21番目の広さです。福岡県の南部に位置し、地理的には筑紫平野の一部を構成する内陸型の都市です。
平野と丘陵: 市域は全体的に平坦地が多く、九州最大の穀倉地帯である筑紫平野の中央に位置しています。
市の東部や北部には、三郡山地（さんぐんさんち）の一部から派生した三国丘陵（みくにきゅうりょう）が広がり、南東部から北西部にかけて緩やかに傾斜しています。
河川と水系:
市の主要な河川は、南流する宝満川（ほうまんがわ）です。この宝満川の沿岸や南部は、三郡山地などから流出した堆積物が広がる肥沃な沖積地（低平な平野）となっており、古くから水田地帯として利用されてきました。
河川の水を利用しづらい北西部の丘陵地や台地では、農業用にため池が多く造られています。
地理的優位性: 福岡市の南約25km、久留米市の北約10kmに位置し、福岡市と久留米市という二大都市圏の中間にあります。この地理的利点から、両都市圏への通勤・通学者が多いベッドタウンとしての性格も持っています。
内陸型気候: 気候は内陸型の気候区に分類されており、有明海に面した筑後平野全体がこの気候区に属します。
特徴: 気温の年較差が大きいのが特徴で、夏は猛暑となりやすく、冬は寒さが厳しい傾向があります。年間を通じて温暖で、四季の変化に富んでいます。
小郡市は、古代から交通の要衝として栄え、特に奈良・平安時代には筑後国の政治の中心地の一つとして重要な役割を果たしました。
小郡市の歴史における最大の特筆すべき点は、古代の役所跡である小郡官衙遺跡群（おごおりかんがいせきぐん）の存在です。
郡衙跡の発見: 小郡市は、かつての筑後国御原郡（みはらぐん）の中心地であり、7世紀後半から9世紀にかけての郡衙（郡役所）跡と推定される大規模な堀立柱建物群が発見されています。
国指定史跡: この「小郡官衙遺跡群」は、古代の地方行政の中心地の構造を知る上で非常に貴重であり、国の史跡に指定されています。
御原郡衙: 遺跡の変遷から、御原郡の役所が時期を追って建て替えられ、整備されていった様子が分かっており、この地域が古代筑後国の政治・文化の中心地であったことを示しています。
交通の要衝: 中世においても、現在の小郡市付近は、筑後国と筑前国（福岡市方面）を結ぶ交通路の要衝として機能していました。
大興善寺（だいこうぜんじ）: 市境近くにある大興善寺（佐賀県基山町に所在）は、小郡市域にも関連が深く、この地域の信仰の中心の一つでした。
対馬藩の飛び地: 江戸時代、小郡市の一部は、現在の長崎県対馬を本拠とする対馬藩（つしまはん）の飛び地領（田代藩）となっていました。これは、対馬藩が朝鮮との交易を行う上で、西海道の交通の要衝であるこの地を確保する必要があったためです。
宿場町: 交通路沿いには宿場町が形成され、人や物資の往来で賑わいました。
鉄道の開通: 明治以降、西鉄大牟田線や甘木鉄道などが開通し、交通の利便性が向上しました。特に西鉄によって、福岡市と久留米市の中間地点という地の利が活かされ、都市間を結ぶ交通拠点としての役割が強まりました。
ベッドタウン化: 戦後、福岡市や久留米市の拡大に伴い、小郡市は両都市圏のベッドタウンとして急速に発展しました。大規模な住宅開発が進み、人口が増加しました。
市制施行: 1972年（昭和47年）に市制が施行され、小郡市が誕生しました。
小郡市は、古代から現代まで一貫して、福岡県内でも主要都市を結ぶ交通の結節点として重要な役割を果たしてきた歴史を持っています。
福岡県小郡市は、古代の歴史を感じられる史跡と、ユニークな愛称を持つ寺院が観光の中心です。食文化としては、筑後地方の食文化の影響を強く受けています。
小郡市の食文化は、肥沃な筑後平野で育まれた農産物や、隣接する久留米市など筑後地方の食文化と共通する部分が多いです。
筑後うどん:
小郡市は筑後地方の一部であり、筑後うどんと呼ばれる、やわらかく煮込んだ麺と、いりこ（煮干し）や昆布からとった出汁の効いたつゆが特徴のうどん文化が根付いています。
農産物:
肥沃な平野で米や野菜が豊富に生産されており、特にいちごやブドウなどの果物の栽培も盛んです。地元の直売所などで新鮮な農産物を楽しむことができます。
B級グルメ・独自メニュー:
地元食材を使った独自のご当地グルメや、地域の店舗が提供するユニークなメニューも楽しめます。
小郡市の観光は、古代の歴史と、カエルをモチーフとしたユニークな寺院が二大名所です。
小郡官衙遺跡群（おごおりかんがいせきぐん）
奈良時代に筑後国御原郡（みはらぐん）の郡役所（郡衙）があったとされる国指定史跡です。
古代の地方行政機関の典型的な構造や、当時の建物の配置、規模などを知る上で非常に重要な遺跡です。
西鉄小郡駅から徒歩圏内にあり、歴史学習の場として整備されています。
清影山 如意輪寺（せいえいざん にょいりんじ） 「かえる寺」
奈良時代前期に僧・行基によって開基されたと伝えられる歴史ある寺院ですが、「かえる寺」の愛称で特に知られています。
1万体以上とも言われる大小さまざまなカエルの置物や石像が境内の至る所に飾られています。
「無事かえる」「福かえる」「お金がかえる」「若がえる」などの願いを込めてカエルが集められており、パワースポットとしても人気です。
特に夏には風鈴まつりが開催され、色とりどりの風鈴が飾られる幻想的な景色も魅力です。
水と緑のふれあい公園:
市民の憩いの場となっており、豊かな自然の中で散策やスポーツを楽しむことができます。
コスモス:
秋になると、宝満川の河川敷などで美しいコスモス畑が見られる地域もあります。
小郡市は、福岡市と久留米市という二大都市圏の間に位置するベッドタウンとしての特性を活かし、利便性の高さと比較的静かで治安が良い環境が両立している、暮らしやすい都市として評価されています。
以下に小郡市の暮らしやすさの主な特徴をまとめます。
鉄道の結節点:
西鉄天神大牟田線と甘木鉄道が通っており、特に西鉄を利用すれば、福岡市の中心部（天神）や久留米市へダイレクトにアクセスできます。通勤・通学に非常に便利です。
主要都市へのアクセス:
車でも九州自動車道のICが近く、広域的な移動が容易です。
対象: 中学校修了前（15歳到達後の最初の3月31日まで）の児童を養育している方。
拡充（国制度）: 2024年度以降、国の制度改正により、高校生（18歳になる年度の3月末まで）への支給対象年齢の拡大、所得制限の撤廃、第3子以降の加算拡充などが適用されます。小郡市もこれに基づき支給します。
母子家庭、父子家庭、父母のいない児童など、ひとり親家庭等の医療費の一部を助成する制度です。
対象年齢: 18歳までの児童とその親など。
所得制限: 制度を利用するには、本人または扶養義務者の所得が一定額以下である必要があります。
対象年齢: 0歳から15歳まで（中学校修了前）の子どもを対象としています。
助成内容: 子どもの通院・入院にかかる一部負担金を除く自己負担分を助成します。
独自の取組: 以前は、市独自の取組として中学生の入院費の一部償還払いを実施していましたが、制度の変更や拡充により最新の情報は市にご確認ください。
保育所の利用: 共働き世帯の増加に対応するため、保育所の整備や入所調整を行っています。小郡市は、周辺の大都市圏と比較して待機児童の状況が比較的安定している傾向にあります。
学童保育: 放課後や長期休業中に、保護者が就労などで家庭にいない小学生を対象とした放課後児童クラブ（学童保育）を運営しています。
子育て世代包括支援センター（愛称：おごおりネウボラ）:
妊娠・出産から子育て期にわたる切れ目のない支援を行うための拠点です。保健師や助産師などが、妊娠中の不安や子育ての相談に応じています。
子育て支援センター:
乳幼児とその保護者が自由に集い、交流できる場を提供しています。育児相談や、子育て情報の提供、親子で参加できるイベントなどを実施しています。
自然と都市のバランス: 筑後平野の平坦な地形に広がり、田園風景が広がる一方で、駅周辺には商業施設や病院、薬局などが充実しており、生活に必要な施設が揃っています。
住宅事情: 家賃相場や土地の価格は、福岡市中心部に比べると比較的抑えられています。
車社会: 電車は便利ですが、市内の移動や生活圏の広がりを考えると、車があったほうがより便利と感じる人が多いです。バスの本数が少ない地域もあります。
気候: 内陸型の気候のため、夏は気温が高く、冬は寒さが厳しい（内陸特有の気温差が大きい）傾向があります。
飲食店の数: 中心駅周辺の飲食店は充実してきていますが、大都市と比較すると、夜間の外食や多様なジャンルの選択肢は限られるという意見もあります。
総合的に見ると、小郡市は「大都市へのアクセスが良い」「静かで治安が良い」「住居費が抑えられやすい」という、ベッドタウンとしての強みが暮らしやすさに直結している都市です。
小郡市の公式ホームページのURLは、https://www.city.ogori.fukuoka.jp/ です。
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